時効

時効について

時効制度が存在する理由


民法における時効とは、ある事実状態が一定期間経過したことを法律要件とし、その事実状態に合った権利の取得と喪失を認め、権利関係を変更する制度です。時効には、一定期間継続して他人の物や財産権を占有あるいは準占有する者に権利を与える取得時効と、一定期間権利を行使しない者にその権利を消滅させる消滅時効の二つがあります。そのような時効制度の存在理由としては以下の3つを挙げることができます。
まず1つ目に、永続した事実状態を尊重するため、という理由を挙げることができます。これは、一定の期間継続した事実状態がある場合、その状態を前提として様々な事実関係や法律関係が形成されるので、そのようなときには法律の保護を与える必要があるからです。
次に、権利の上に眠る者を保護しないから、という理由を挙げることができます。民法では、たとえ正統な権利者であったとしても、一定の期間その権利を行使・維持するために必要な措置を講じなかったならば、保護するに値しないとしています。
そして最後に、証明困難なこと、が理由に挙げられます。長い期間が経つと証拠が散逸し、その証明をすることが困難になってしまいます。時効制度には証明が困難である状況を救済する役割があります。