時効

時効について

時効の効果


時効とは、一定の事実状態が法で定められた期間継続した場合に、その事実状態が真実の権利関係に合致するか否かを問わずに、権利の取得や消滅という法的効果を認める制度です。権利取得の効果を認めるものを取得時効、権利消滅の効果を認めるものを消滅時効と呼んでいます。

このような時効の効果は、その起算日に遡ります。これを時効の遡及効といいます。その結果、例えば時効期間中の果実については取得時効によって権利を取得した者に帰属しますし、消滅時効により債務を逃れた者はその間の利息や遅延損害金の支払い義務も免れることとなります。

もっとも、このような時効の効果は、法で定めた期間の経過だけで確定的な権利関係の変動をもたらすものではありません。すなわち、時効を援用する権利を有する者により、時効に基づく権利関係の主張を主張することで初めて確定的な効果が発生するものです。

なお、このように時効の効果の発生には期間の経過のみならず援用も必要となるため、時効の法的性質に関しては大きく分けて二つの学説が対立しています。一つは、時効は法律関係そのものを動かす効果を持つとする実体法説、もう一つは時効は訴訟法上の法定証拠に過ぎないとする訴訟法説です。実体法説が通説・判例であると考えられています。


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